力が抜ける!思うように身体が動く! <踊る身体の骨&コツ>

AT Dance さちこのアレクサンダー・テクニーク&マッピングレッスン

回内・回外 ~手の向きを変える動き

少し前に 足首の話の中で「回内・回外」について書きましたが

通常この言葉を使うときは 腕の動きになります

どこで動くかというと 肘の関節

この動きはダンスはもちろん 日常生活でもたくさん使いますよ

ダンスで言えば 

*アンバの腕

*腕を横から上げるときの手の返し

*腕を上げたアンオーからアロンジェする

*手首を回す

*腕をクネクネと動かす

*男性の肩や腕に手を置く

*ペアで手をつないだまま 様々なポジションに動く

あげたらきりがないくらい あらゆる場面で使っています

つまりは 手のひらの向きを変える動きですね

どんな動きかというと

まず手のひらを身体に向けて(中心に向けて)

肘を90度曲げたところから

手のひらを上に向ける動きが「回外(かいがい)」

手のひらを下に向ける動きが「回内(かいない)」

この上下に回す動きには もちろん「軸」があるのですが

さて その軸はどちらにあるでしょうか?

1:小指側

2:親指側

実際にやって確かめてみましょう

小指側をテーブルに載せて 手のひらを上下に返す

親指側を止めて 手のひらを上下に返す

どちらが楽でスムーズでしたか?

答えは1の小指側

これは 肘から先の前腕の構造が関係しています

触れるとわかりますが 肘から先には2本の骨がありますね

小指側が「尺骨(しゃっこつ)」

親指側が「橈骨(とうこつ)」です

(「The Body in Motion」より)

肘の関節で 上腕につながっているのは「尺骨」です

肘を曲げたときのとがった部分は尺骨ですが

手をヒラヒラさせても この部分は動きませんよね

一方の橈骨は 肘側の形は縁の厚い皿状で

上腕骨と尺骨に沿って回りやすいようになっています

逆に手の側はしっかりと手の骨たちとつながっています

図は 回外したところから回内させる動きを示しています

尺骨に対して橈骨がクロスするように動いていますね

もし 手を動かすときに前腕にストレスを感じたら

この回内・回外の動きを思い出してくださいね(^_^)b

アンオーに上げた腕をアロンジェで手のひらを外に向ける時

手首を内から外へ回す時

小指側を外へ動かそうとするよりも

人差し指・親指が外へ長くなる方向で動かしてみたら

よりスムーズです☆

この動きは日常生活でも様々な場面で出てきますよ☆

*タオルを絞る

*ドアノブを回す

*鍵を回す

*携帯を持って 耳にあてる

*食べ物をとって口に運ぶ

*お化粧をする

*本のページをめくる

*キーボードに手を置く・・・

もし前腕に骨が1本しかなくて 回内・回外ができなかったら

私たちの活動は相当に不便でしょうね

ちなみに 鍵を回すような動きの場合は

軸は腕の中心 中指あたりになります

ページをめくる小指軸と 鍵回しの中指軸の

2タイプあることも覚えておくといいですよ(^_^)b

From AT Dane ~踊る身体のコツを知る!