「(イスに座って)寄りかかると
ひざに少し負担がきます」
少し前のアレクサンダー・テクニークのクラスで
ある先生が言っていたのですね
たしかに 普通に座っているところから
背もたれに向かって寄りかかると
ちょっとひざの上あたりが(ももの部分)
突っ張るというか 力が入りますね
そこから足を少し遠くにして
ひざを伸ばすようにすると
力が減って楽になります
あぁ なるほど・・・!
こんなところでも
股関節とひざは連動しているんですね
脚の前側にある大腿四頭筋と
後ろ側にあるハムストリング
どちらも 股関節と膝関節両方をとおって
それぞれで動きをつくります
股関節:曲げる 膝関節:伸ばす
ハムストリングは
股関節:伸ばす 膝関節:曲げる
股関節と膝関節が同じように曲がるとき
両方の筋肉は一番負担が少ないままで
はたらくことができます
イスに座って後ろに寄りかかると
膝関節は曲げたまま 股関節だけ伸ばすので
大腿四頭筋が引っ張られます
それがひざに負荷をかけます
ひざを伸ばせば 筋肉のバランスがとれます
寄りかかった分と同じくらい
ひざを伸ばしてしまった方がいいわけです
この股関節と膝関節の関係は
プリエするときにも同じことが起きています
股関節と膝関節が同じタイミングで
同じように曲がっていくなら
一番負担なく動きもスムースです
でも 股関節のタイミングが遅れたり
あまり曲げないようにしていると
ひざの動きが悪くなります
つまり「ひざが硬い」が起きます
では 股関節が曲がるのを邪魔しているのは
いったいどんなことでしょうか?
股関節自体を曲げないようにしている
・・わけではないのです
●上体をまっすぐ起こしておこうとする
まずこれですね
「良い姿勢を保とうとする」
これも同じです
前に落ちてはいけない
姿勢を崩してはいけない
そう思っていることで
結果として股関節の動きを邪魔します
でも 股関節を少し曲げたからって
前に落ちたり 姿勢が崩れたりしません
安心してください(^^)b
●お尻に力が入りすぎている
お尻を締めようとして
あるいは ターンアウトしようとして
大臀筋をたくさん使ってしまうと
股関節が曲がりにくくなります
大臀筋は股関節の伸展(伸ばす)が仕事ですからね
逆の動きです
ターンアウトには別の筋肉たち
Deep6(外旋六筋群)を使いたいですね!
(パンツの線あたりの筋肉)
立っているとき
両足の上に頭がのっていて
坐骨はかかとの方を向いています
プリエをしている間も
足の上に頭はあり続けます
「坐骨はかかとの後ろに下りていく」
そのくらいのイメージがちょうどいいです
ひざは少し前にいきますからね
股関節が十分に曲がってくれないと
ひざに負担がかかって動きが悪くなり
痛めてしまうかもしれません
脚の関節はいつでも連動して使えるように
楽な首とふわっと高い頭も
もちろんお忘れなく☆
今月の身体のしくみのクラスは
膝関節のしくみと動きがテーマです
明後日9日はオンラインのクラスなので
どこからでもご参加いただけます
■骨から学ぶ! ダンスに役立つ身体のしくみ
10:膝関節のしくみと動き
・7月9日 11:15〜13:45(zoom)
・7月15日 14:15〜16:45
・7月21日 19:15〜21:45